□ R06年04月期 A-06  Code:[HC0307] : 静特性の測定結果とトランジスタのパラメータ
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03/31 R05/04月期問題頁掲載
H3604A06 Counter
無線工学 > 1アマ > R06年04月期 > A-06
A-06 図に示す回路において、トランジスタ(Tr)の電圧−電流特性を求めたとき、表の結果が得られた。TrのTC=3.0 [mA]、VCE=6 [V]におけるエミッタ接地電流増幅率hfeの値として、最も近いものを下の番号から選べ。ただし、Trのコレクタ−エミッタ間電圧をVCE、コレクタ電流をIC及びベース電流をIBとする。
問題図(横長) H3604A06a
Fig.H3604A06a
250
200
150
100
 50

 この問題の表は、(バイポーラ)トランジスタの静特性に関する知識がないと、どう見ていいものかよく分かりません。なので、この表の元となるトランジスタの電流電圧特性(直流)について調べて行きます。

[1]トランジスタの静特性(IB−IC

 トランジスタ(以下、バイポーラトランジスタのこと)でFig.HC0307_a左のようなエミッタ接地回路を組みます。
 ベース電流TBはベースに接続した可変抵抗で変えられるようにしておき、エミッタ−コレクタ間の直流電圧VCEも可変にしておきます。
 この回路において、ベース電流IB1を一定にしたまま、VCEをゼロから上げて行き、コレクタ電流ICを、横軸がVCE、縦軸がICのグラフにプロットして行きます。
 さらに、ベース電流をIB2に設定し(但し、IB1<IB2)、これを一定にしたまま、同様にVCEをゼロから上げて行き、コレクタ電流ICを同じグラフにプロットします。
Fig.HC0307_a トランジスタの静特性
Fig.HC0307_a
トランジスタの静特性
 これを種々のIBについて繰返して重ね書きしたものが、Fig.HC0307_a右のグラフになります。
 このグラフは、小信号用NPNトランジスタの例です。CEが0〜1 [V]程度までは急激にICが増加しますが、1 [V]を超えたあたりから、VCEを大きくしてもICの値は殆ど変化しません。ただ、Bが大きく(それに伴ってICも大きく)なってくると、多少傾きを持って、VCEの増加に伴ってICも増加します。
 無論、PNPトランジスタについても、電源や電流の極性に注意すれば、同様の特性が取れます。
 これがトランジスタの静特性(直流特性とも呼ぶ)の一つで、接地方式を変えた、他の静特性もあります。このグラフが言っていることは、CEがある程度の大きさ以上あれば、コレクタ電流はベース電流にほぼ比例する、ということです。
 つまり、このグラフは、トランジスタの直流電流増幅率をhFEとすると、
 IC=hFEB …(1)
が(VCEに無関係に)成り立つ、と言っているわけです。
 理想的にはhFEはVCEに無関係ですが、グラフを見ての通り、ベース電流・コレクタ電流が大きくなってくると、hFEがVCEに少し依存する(hFEがVCEと共に大きくなる)ようになってきます。

[2]問題の表等から読み取る

 問題の表は、Fig.HC0307_a右のグラフを描く際の実験の生データのようなものと考えます。つまり、TBを一定にして、VCEを変化させた時、ICがどう変化するか、を表にしたものです。
 これが読み取れれば、後は問題文の趣旨に従って、求める数値を「四則演算で」出すだけです。

それでは解答に移ります。
 問題文は、表からIC=3 [mA]、VCE=6 [V]の時のhfeを求めよ、と言っているわけですから、表のVCE=6 [V]の行の中からIC=3.0 [mA]となっているマスを見つけます。この時のIBを表で見ると、20 [μA]と分かります。後は、(1)式をhfeについて解けばよく、
 hfe=IC/IB=3.0 [mA]/20 [μA]=150
となります。従って、解答はと分かります。

 ちなみに、この表を見ると、このトランジスタは(表の範囲では)理想的なトランジスタのようで、TBが大きい状態でVCEが高くなっても、TCが増加していません。つまり、hfeはVCEに依存せず一定、ということになります。