□ R03年04月期 A-10  Code:[HD0608] : 論理回路の回路図とタイミングチャートの対応
インデックス
検索サイトから来た方は…
無線工学の基礎 トップ

以下をクリックすると、元のページが行き先に飛び、このウインドウは閉じます

 ■ 無線工学を学ぶ
 (1) 無線工学の基礎 
 年度別出題一覧
  H11年 4月期,8月期,12月期
  H12年 4月期,8月期,12月期
  H13年 4月期,8月期,12月期
  H14年 4月期,8月期,12月期
  H15年 4月期,8月期,12月期
  H16年 4月期,8月期,12月期
  H17年 4月期,8月期,12月期
  H18年 4月期,8月期,12月期
  H19年 4月期,8月期,12月期
  H20年 4月期,8月期,12月期
  H21年 4月期,8月期,12月期
  H22年 4月期,8月期,12月期
  H23年 4月期,8月期,12月期
  H24年 4月期,8月期,12月期
  H25年 4月期,8月期,12月期
  H26年 4月期,8月期,12月期
  H27年 4月期,8月期,12月期
  H28年 4月期,8月期,12月期
  H29年 4月期,8月期,12月期
  H30年 4月期,8月期,12月期
  R01年 4月期,8月期,12月期
  R02年 4月期,9月期,12月期
  R03年 4月期,9月期,12月期
  R04年 4月期,8月期,12月期
 分野別出題一覧
  A 電気物理, B 電気回路
  C 能動素子, D 電子回路
  E 送信機, F 受信機
  G 電源, H アンテナ&給電線
  I 電波伝搬, J 計測

 ■ サイトポリシー
 ■ サイトマップ[1ama]
 ■ リンクと資料

 ■ メールは下記まで



更新履歴
2022年
12/31 12月期問題頁掲載
09/01 08月期問題頁掲載
05/14 04月期問題頁掲載
H3304A10 Counter
無線工学 > 1アマ > R03年04月期 > A-10
A-10 次の図は、論理回路とタイムチャートの組合せを示したものである。このうち、誤っているものを下の番号から選べ。ただし、各回路の入力A及びBは図で示した同一の波形とし、出力をXとする。また、正(+)の電圧を1とした正論理とする。
問題図(横長) H3304A10a
Fig.H3304A10a

 タイムチャート(本解説では「タイミングチャート」と呼びます)は今回(R3年4月期)初めて出題されました。論理回路の時間軸方向の動作の出題は初めてかと思います。ただ、真理値表を理解していれば、比較的容易に解ける問題です。

[1]タイミングチャートとは何か

 デジタル回路は時間的に変化する信号入力から、何かしらの処理をして出力する回路(これはデジタル回路に限らず、アナログ回路でもそうですが)です。時間的に変化しない入力を扱うこともありますが、それはあまり多くなく、殆どの回路は頻度の差こそあれ、時間的に変化する入力を相手にしています。
 そこで、あるデジタル回路を設計するのに、入力が変化した時、どういう出力が出てくるのか、を知る必要があります。問題のような簡単な回路なら良いですが、複雑になってくると、頭の中では処理しきれません。そんな時は、論理合成等のツール(ソフト)を使いますが、これらの出してきた結果が正しいか、検証するのに、入力がこう変化した時はこういう出力が出てくる、という時系列グラフが必要です。
 つまり、タイミングチャートとは、デジタル回路の入力・出力関係を、時間波形で示したもの、ということになります。

[2]真理値表とタイミングチャート

 論理回路の入出力関係は、真理値表で表現されます。Fig.HD0608_aの真中は、2入力のNAND回路を例にとった真理値表です。
> Fig.HD0608_a 真理値表とタイミングチャート
Fig.HD0608_a
真理値表とタイミングチャート

 論理回路に流れてくる入力は時々刻々と変化しますが、その瞬間瞬間で、真理値表に従った出力が出ているはずです。ですから、論理回路とタイミングチャートの対応が正しいか、を問われたら、タイミングチャートから特徴的な点(Fig.HD0608_aのように2入力であれば、2入力×2レベルで4通り)を抽出し、それによって求められる真理値表の出力と回路の出力が符合しているか、を調べて行けばよいのです。
 逆に、タイミングチャートを示されてそれがどんな論理回路のものか、という問いであれば、同じように特徴的な点を抽出して、それを元に真理値表を書いてみれば、どんな論理回路のものか、が分かります。
 また、Fig.HD0608_aは2入力ですが、入力の信号数が増えたり、回路が論理ゲートの組合せになっても、同じ方法で解けます(当然その分「場合の数」が増え、解くのが難しくなりますが…)。

それでは、解答に移ります。
 問題図の論理記号と波形をよく見比べてみると、3のOR回路だけは、「A、Bのどちらかが"1"の時に"1"を出力」する筈なのに、そうなっていない期間があります。従って、正解はと分かります。