□ H12年08月期 A-10  Code:[HD0603] : トランジスタ2個と抵抗からなる論理回路の動作
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2022年
12/31 12月期問題頁掲載
09/01 08月期問題頁掲載
05/14 04月期問題頁掲載
H1208A10 Counter
無線工学 > 1アマ > H12年08月期 > A-10
A-10 図は、2個のトランジスタを組合せた論理回路である。この回路の名称として、正しいものを下の番号から選べ。ただし、正の論理とする。
NOT回路
NOR回路
NAND回路
OR回路
AND回路
問題図 H1208A10a
Fig.H1208A10a

 この問題のようにディスクリート部品で示された単純な論理回路では、デジタル回路の問題というより、アナログ回路の問題のような気もします。デジタル的な頭でなく、アナログ回路として捕らえてみると、簡単です。

[1]回路図から回路の動作を読み取る

 まず、回路の構成と動作を読み取ります。ベースには逆バイアスがかかっているので、入力に何もつながなければ、このトランジスタはカットオフ状態(コレクタに電流が流れない)です。また、2つの入力はどちらも回路の動作にとって同等であることに注意して下さい。つまり、どちらか片方の動作が分かれば、他方も同じものだ、ということです。
Fig.HD0603_a 回路の動作と真理値表
Fig.HD0603_a 回路の動作と真理値表
 まず、入力Aが0の時は、トランジスタはカットオフ状態です。入力Aが1の時は、トランジスタがONになります。
 回路の構成から、2個のトランジスタが両方ともONにならなければ、R5に電流は流れないことが分かります。

[2]入力の組合せと回路動作から真理値表を作る

 回路の構成が読めたら、実際に入力にHやLが入力された時の動作を考え、真理値表を作ります。
  • 入力の両方またはどちらかが0の時
    入力のどちらかが0(L)なら、ベースには逆バイアスがかかっているので、Trはカットオフ状態になっています。両方のトランジスタがONにならない限り、コレクタ電流は流れませんので、出力の論理は1(H)となります。
  • 両方の入力が1の時
    入力が両方1(ベースの逆バイアスに打ち勝って、ONにするだけの十分な電圧が必要)なら、トランジスタはONになり、コレクタ電流が流れます。この電流によってR5に電圧降下が生じ、出力電圧が下がります。つまり、出力の論理は0(L)となります。両方のトランジスタがONになることは、出力がGNDにショートされる、と考えても同じです。

それでは、解答に移ります。
 上のことが分かれば、この回路がAND回路の出力を反転させたもの、すなわちNAND回路なので、正解はと分かります。